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【ChroNoiRチーム】2ndフルアルバム『Wonder Wander World』に込めたプロジェクトチームの想い【従業員インタビュー】

今や一つのエンタメのジャンルとして確立されつつあるVTuber。その中でもマルチに活躍するタレントが多いことで知られるのが、ANYCOLOR株式会社(以下:ANYCOLOR)の『にじさんじ』だ。

そんな『にじさんじ』に所属する叶・葛葉のユニット『ChroNoiR』が、この度2024年2月7日に2ndフルアルバムである『Wonder Wander World』をリリース。1stフルアルバムの『UP 2 YOU』とはまた違った二人の世界が垣間見えるアルバムとなっている。

今回は、『Wonder Wander World』リリースに携わったANYCOLORの『ChroNoiR』チームに、アルバムのコンセプトや制作過程、制作秘話についてインタビューを実施。加えて、叶・葛葉のマネージャーにも同席してもらい、初出しとなる裏話もまとめた。

『ChroNoiR』ファンだけでなく、ANYCOLORにおける楽曲制作に興味がある方はぜひ読み進めていただきたい。
※『Wonder Wander World』リリース情報

【取材を受けた人】
PM:プロジェクトマネジメント部 
アニメをはじめとするIPを取り扱う会社でプロデュース業を行う。2023年にANYCOLORに入社し、『ChroNoiR』のプロジェクトマネージャーを担当。

A&R:ライブエンターテインメント事業部
音楽レーベル、音楽出版社など複数の会社にて音楽プロデュースやディレクションを行う。2022年にANYCOLORに入社。『ChroNoiR』、『ROF-MAO』、『VΔLZ』のA&R業務をはじめとした、音楽制作を担当。

叶マネージャー:マネジメント部
国内楽器メーカーにて商品企画やOEM工場との交渉業務などを行う。2020年にANYCOLOR入社。2022年11月より叶のマネージャーを担当。

葛葉マネージャー:マネジメント部
芸能スクール営業、俳優事務所マネージャーなど複数のエンターテインメント企業を経て、2021年にANYCOLOR入社。2022年8月より葛葉のマネージャーを担当。

アーティストとしてのクールさを全面に出す、『ChroNoiR』の新たな扉を開くアルバムを意識した


ーー今回、2ndフルアルバム『Wonder Wander World』がリリースされましたが、どういった経緯で企画が始まったのでしょうか?
A&R:
今回のアルバムにも収録されている『Wanderers』と『カオティックライバー』の楽曲を制作した際に、「せっかくオリジナル楽曲を作るのであれば、フルアルバムという形で作ろう」となったのが企画のきっかけです。

葛葉マネージャー:
前回のオリジナル楽曲リリースから間が空いていましたので、「そろそろ新曲作ろうか?」という流れになりましたよね。歌ってみたは公開していましたが、割とぬるっとスタートしましたよね。

A&R:
そうですね。一曲目の打診は2022年の秋ごろだったので、2023年の年明けには『Wonder Wander World』の制作に取り掛かっていました。およそ1年間くらいリリースに時間をかけています。


ーー今回のアルバムでは、著名なアーティストの面々に楽曲提供をしてもらっていますよね
A&R:
『nqrse』さんや『Dios』さん、『れるりり』さんは二名がソロ活動をしていた際にお世話になったことがキッカケで打診するなど、叶さん、葛葉さん双方とコミュニケーションを取りながら進めていきました。

葛葉マネージャー:
『ChroNoiR』の二名に「楽曲制作の依頼について、誰に頼みたい?」と聞いて出てきた方にはダメ元でも打診してみました。結果的に二名の希望が叶う形で協力してもらえることになりました。

叶マネージャー:
『キタニタツヤ』さんに依頼してみたいとなった時は「本当に協力してくれるんだろうか」と不安でしたが、OKをもらえて良かったですよね。

葛葉マネージャー:
そうですね。他のアーティストの方々も錚々たる面々にご協力いただいたおかげで、豪華なフルアルバムになったと思っています。

叶マネージャー:
「こういうアルバムにしたいから、こういったアーティストに頼もう」ではなく、『ChroNoiR』の夢を聞いていった結果、今回のメンバーになりました。
そういった意味では、『Wonder Wander World』はファンの方はもちろん、『ChroNoiR』にとっても思い入れの深いアルバムなんじゃないかなと思います。

ーー『Wonder Wander World』というアルバム名ですが、これはどういった背景があって名付けられているのでしょうか?
A&R:
アルバム制作が動き出し、様々な楽曲が出来上がる中で『Wanderers』が『ChroNoiR』の世界に入る入口という観点でぴったりだなと感じました。

楽曲名にあるWanderという単語から色々案を出していった結果、『Wonder Wander World』だとWWWと略せますし、またファンの人が日常的に接しているネットの世界を表現できると思い、アルバム名を決定しました。

ーー『ChroNoiR』の二名はアルバム名を聞いた時どんな反応をしていましたか?

葛葉マネージャー:
『ChroNoiR』チームの意見に対して「良い」と思ったものには積極的にYesと言ってくれる二名なので、叶も葛葉も好意的に受け入れてくれました。アルバム名だけでなく、アルバム制作全体を通じて意見の相違はなく割とすんなり進行した印象です。

叶マネージャー:
叶は非常に語感が気に入っていました。「ワンダーワンダーワールド!!ワンダーワンダーワールド!!」と繰り返していたので、喜んでいたと言っていいと思います(笑)

PM:
『ChroNoiR』チームと『ChroNoiR』の二名ともコンセプトのズレが無かったのがポイントでしたよね。

ーーコンセプトという話がありましたが、改めて今回の『Wonder Wander World』のアルバム全体のコンセプトを教えてください。

PM:
『ChroNoiR』の二名が抱いていた夢を集めた楽曲を、この世界そのものや、扉を開けた後の世界になぞらえつつ、色々な景色を見られることをコンセプトにしています。

1stフルアルバムの『UP 2 YOU』の時は、文字通り「あなた(YOU)」という個人に対して投げかけていた歌を、今回は「世界(World)」に対して投げかけるというステップアップ感を意識していました。

A&R:
収録楽曲としても、1stフルアルバムから大きくベクトルが変わったと思っています。『ChroNoiR』のアーティストとしての世界観を外に全面的に出していくことに注力しました。この点は『UP 2 YOU』のビジュアルとの差分からも感じられるのではないかと思います。

アーティストとしてのクールさという一面を見せるというコンセプトは、『Wonder Wander World』が目指していた世界でもあります。

個性の強い楽曲を、世界と扉になぞらえた


ーー『ChroNoiR』との連携はどのようにされていたのでしょうか?
葛葉マネージャー:
今葛葉とのやり取りを見返してみたのですが、「アルバム作りませんか?」→「いいですね」で初動の連携が完了していますね…(笑)

なのでアルバムを出すことは決定事項として進め、楽曲の発注や方向性についてをA&Rが提案し、その内容を叶と葛葉にマネージャーから確認するという形で進めていました。

叶マネージャー:
アーティストやA&Rから上がってくる楽曲デモについても、全て叶と葛葉が確認をした上で進めました。そもそもではありますが、「これは嫌だ!」となるような楽曲は一度も上がってきませんでした。

『ChroNoiR』チームも、二名に合う楽曲を作って、さらにかっこよくなっていって欲しいという思いで進めていましたので、結果的に叶と葛葉の感触も良かったのだと感じます。

…でも、『Twilight』のデモを聞いた時はビビっていました(笑)

葛葉マネージャー:
そうですね、葛葉も「これ歌えますかね?」ってなっていました(笑)

叶マネージャー:
「『Twilight』、かっこいいんですけど難しくないですか?」と叶は言っていましたが、最終的に二名が頑張るということで全体的に連携はスムーズに進みました。

葛葉マネージャー:
アルバムのコンセプト軸が最後までブレなかったからこそ、スムーズに連携ができたのだと思います。
また、葛葉としてはそもそも楽曲依頼をする相手が素晴らしい方々なので、「すごい人たちが作った曲なのだから、すごくないわけがない」という意識を持っていたと思います。クリエイターへの信頼感が強いので、出来上がった楽曲を全力で歌い上げるというスタンスでしたね。

叶マネージャー:
叶もそう思っていたと思います。叶は「自分たちがやるべきなのは、提供してもらった楽曲を自分の歌として歌うこと」という理解をしていました。

葛葉と同じく、提供いただいた楽曲を自分のものにしていくことに、とにかく全力を尽くそうとする姿が印象的でした。

ーーアルバム制作過程において、ANYCOLORとして特に注力したポイントを教えてください

A&R:
ありがたいことに著名なアーティストに楽曲提供いただけたので、その個性が強い楽曲をどのようにアルバムに落とし込んでいくかに注力しました。今回は世界を切り口として、その世界に入るための扉となぞらえることにしました。

アルバムジャケットの通常盤と初回限定盤A/Bにもそれぞれ意味があります。
通常盤が『Wonder Wander World』の世界に入る入口の前で、初回限定盤Aは初めの扉から次の世界に進もうというイメージ。初回限定盤Bは扉を開いていった先の世界で葛葉と叶が待っているという意味を持たせています。

PM:アルバムの曲順にも意味を持たせましたよね。

A&R:
そうですね。まずこのアルバム名になるきっかけである『Wanderers』を1曲目として、2曲目、3曲目となっていくにつれて徐々に深い世界に入っていくというイメージにしています。4曲目で地獄の奥底までいって、また違う世界をうつろいながら現実の世界に戻ってくるイメージとなっています。

ちなみに『VVS』には【2AM(≒午前2時)】、『Predawn』には【深夜4時(≒午前4時)】という歌詞がそれぞれ入っていますが、これは夜の夢が明けていき徐々に現実に戻ってくることを表現しています。

ーーコンプリートボックスの仕様も世界観を感じるものでした
PM:
扉というコンセプトをパッケージでも表現したいと考え、印刷会社と綿密にやり取りしました。アルバムという商品はファンの方々にとって特別なものだと思いますので、観音開きというギミックを取り入れました。

A&R:
普通の横開きのボックスであればすぐに完成しますが、アルバムコンセプトである扉を意識した結果、かなり印刷会社とのやり取りは増えていましたね(笑)

また、質感にもこだわり、手に取った時のざらつき感についてもデザイナーと含めてこだわりぬきました。

ーー改めて、ANYCOLORのアルバム制作の基本的な流れを教えてください
A&R:
2パターンあります。1つ目は一曲ずつ楽曲を作っていって、最終的にアルバムという形でまとめるパターンです。『Wonder Wander World』はこのパターンで制作しました。
2つ目は最初からアルバムを作ることを決め、アルバムに合うコンセプトの楽曲を作っていくパターンです。

アルバム制作が確定した後はリリースプランを考え、プロモーション施策を検討してリリースというのが基本的な流れになります。プロモーションについては、出来上がった楽曲から企画していくことが一般的です。

ーー『Wonder Wander World』のプロモーション施策について教えてください
PM:
特別に行った施策としては、『VVS』『Torpor』『Twilight』の3本のMVを制作してリリースしたことと、謎解きスペシャルサイト『Clé-NoiR』の制作です。あとは街頭広告を行うなどのプロモーションを実施しました。


ーーフルアルバムのプロモーションで謎解きというのは驚きました。なぜ謎解きサイトにしたのでしょうか?
PM:
せっかくフルアルバムを1年半ぶりに出すのであれば、外部のプランナー会社と一緒に盛大にプロモーションを実施したいと思ったのがきっかけです。

様々な施策案を検討し、その中でもアルバムを通じて垣間見える『ChroNoiR』の新しい世界の扉を、ファンの方が自ら開いていくようなイメージと掛け合わせ、謎解きがいいのではないかと考えました。

A&R:
謎解きの難易度も、プランナー会社と相談しながら決めていきましたよね。

PM:
そうですね。難易度は比較的高く、かつ問題の数も13個と多めにしてみたのですが、これはアルバムのリリースまでの期間まで長くファンの方に楽しんでもらいたいという意図で設計しています。

また、ありがたいことに『ChroNoiR』のファンの方は熱量高く見守ってくださっていますので、謎解きの難易度が高い方がみなさんも燃えてくださるかなと思って謎の内容を決定していきました。

完成した謎解きサイトは、『ChroNoiR』の持つシックさやダークさを上手く表現できたかなと考えています。まだ楽しまれていない方は、ぜひこちらから謎解きに挑戦してみてください!

ーーアルバムの発表と同時に、『ChroNoiR』にとっては初となるワンマンライブの告知もリリースされました。これはいつ頃から決まっていたのでしょうか?
叶マネージャー:
大阪城ホールという非常に大きなホールを確保していましたので、叶には「こういう大きなホールなんですけど、一緒にがんばりませんか?」と話したことを覚えています。

葛葉マネージャー:
葛葉にも「大阪城ホールなんですけど、ChroNoiRでワンマンライブやってみませんか?」と聞いてみたら、「城ですか?城でライブできるんですか?」と言っていました(笑)。大阪城ホールという名前に完全に引っ張られていましたね。

叶マネージャー:
ワンマンライブの決定はアルバムの2曲目くらいを制作している時だったと思います。

ライブとアルバムを連動させるかどうかという検討もありましたが、結果的に『Wonder Wander World』を引っ提げるような形でライブを実施することになりました。

PM:
アルバムを担ぐことで曲構成や演出に縛りが出るよりは、『ChroNoiR』初のワンマンライブという立て付けで開催するのも一つの手だと思っていましたが、アルバムが2024年2月にリリース、ライブが2024年4月に開催という時系列を考えてそのような判断をしました。

ーーワンマンライブのキービジュアルもかっこいいですよね
PM:
こちらは『ChroNoiR』の二名をどうやったらかっこよく見せられるかという観点から決めていきました。

まだアルバムの全容もお知らせしていない中でのビジュアル解禁でしたし、キービジュアルでライブの内容をネタバレしすぎても勿体無いと思いますので、ストレートにキービジュアルそのものを良いと思ってもらえるように意識しました。

プレスリリースには出せない制作秘話

ーーせっかくなので、アルバム制作に関する制作秘話を教えていただきたいです
A&R:
『Wanderers』の録音現場に立ち会わせてもらった時なのですが、その時ディレクションをしていただいた『Dios』のたなかさんに対する『ChroNoiR』二人の反応が素晴らしかったことを今も覚えています。

『Dios』のたなかさんが「こういう風に歌ってみてください」というディレクションに対して即座に吸収して自分なりに歌い上げていたのですが、過去ほとんど見たことないくらいの素晴らしい反応でした。

歌に対して表情を乗せることが凄く上手で、これだけセンスのある二人であれば、今までやったことのないバラードもできるだろうと思い、『Twilight』の制作に繋がりました。

葛葉マネージャー:
今回のレコーディングでは、ディレクターの方にも恵まれたなと思っています。人間性でも、音楽面でも波長の合う方とレコーディングを進められたので、叶も葛葉も楽しそうに収録に向き合っていました。

葛葉で言うと、言われたオーダーを反映してストレートに歌うことが得意ということもあり、ディレクターからオーダーをもらいながらレコーディングができるとより輝くタイプだと思っています。そういった葛葉自身の歌への向き合い方を汲んでもらいながらレコーディングに臨めたので、葛葉もやりやすさを感じていたそうです。

叶マネージャー:
叶は「自分でこうやって歌うのが良さそう」というのを持っているタイプの人です。

レコーディングでリテイクする時には「次、この部分をこうしていきたいからもう一度録りましょう」のように、自分がなぜその指示に応えるのかを説明してもらった方が腑に落ちる性格なので、それを汲んでディレクションしてもらえたことは、スムーズにレコーディングが進められた要因なのかなと思います。

また、個人的に印象に残っているのは、『Twilight』のレコーディングです。
叶も最初はどうやって歌えばいいのか分からない状態でしたが、歌詞を読み込んで、自分なりに楽曲を解釈して歌いきれたこともあり、レコーディング後には安堵というか、達成感を感じられている様子でした。

『Twilight』は叶と葛葉だけだったら絶対にやろうとならない曲でしたし、二名にとってもアーティストとして一段成長する経験になったと思います。

A&R:
実は『Twilight』の初稿時点ではリスナーが安心して聞けるようにするため、二番からリズムを入れていたんです。

しかし、レコーディングの中で『ChroNoiR』の二名が表現力をつけていっているのを見て、思い切って最後までほとんどリズムのない、完全にバラードに振り切った曲にしました。出来上がった曲を聞いて、この判断をして良かったなと思っています。

PM:
MVの3本に『ChroNoiR』の二名が喜んでくれていたのは嬉しかったですし、公開当日のことは印象的でした。

『VVS』MV公開直後に生配信があった『くろのわーるがなんかやる(叶・葛葉のレギュラー番組)』の撮影スタジオに立ち会っていたのですが、「めっちゃ良いですね!このMV~」と言われて二名のピュアさというか、純心さを感じました。

良いと思うものを良いとストレートに言えるのは、叶と葛葉の良いところだと思います。

葛葉マネージャー:
その日の18時に『VVS』のMVが公開されて、19時に放送開始だったんですよね。
で、18時55分くらいに葛葉と叶に公開したばかりのMVを見せたんです。もちろん、何度か修正稿は見てもらってはいたものの、やはり完成したMVへの驚きと興奮が凄くて…そのまま生放送が開始するっていう(笑)



ーーまたまたせっかくなので、『ChroNoiR』の二名に関する裏話も聞かせてもらいたいです
葛葉マネージャー:
じゃあずっと温めていて、ここで初出しする葛葉へのクレームを一つ(笑)

レコーディングをする時って誰しも水を飲むと思うのですが、葛葉のレコーディングが終わって帰っていく際に、必ずペットボトルの蓋とボトル本体が別に置いてあるんですよ…
いつも譜面台にボトル本体が置いてあって、蓋は全く意味が分からない場所に置いてあって…

「いつか絶対に誰かがこぼすからあの癖直してください」と何回注意しても葛葉は「あはは〜」なんて笑うだけで直してくれませんでした(笑)

叶マネージャー:
叶はそういうところないんですよね。クレームではないですが、葛葉より倍の量の水を飲むことくらいでしょうか。

…あ、思い出しました。水といえば、叶はよく水を2本飲み切って、3本目をちょびっとだけ飲んで置いていってしまうんですよ。エコじゃないと思っているので、強いてクレームを捻り出すとするなら、水をちゃんと飲み切るか、もしくは飲み途中の水は持ち帰ってくださいくらいですかね(笑)

葛葉マネージャー:
叶は用意する水の量が他のライバーと全然違いますよね。ちなみに葛葉は喉に油を塗るために揚げ物を用意しておく必要があります。
叶も葛葉も、それぞれルーティンがあるのが特徴的ですよね。

良い意味で期待を裏切り、成長し続ける。そんなトライができたアルバム

ーー『Wonder Wander World』のアルバムは、どのような意義を持っていると思いますか?
PM:
『ChroNoiR』としては、新しい二名の姿が見せられたという点で大きな意義があると思っています。1stフルアルバムではアイドル感を出していましたが、今回の『Wonder Wander World』ではどこかダークなイメージを意識していましたので、ファンの方にも新たな可能性を届けられたのではないでしょうか。

また、謎解きサイトのような中長期的なプロモーションを打っていくというのは初の試みでしたので、ANYCOLORとしても意義のあるプロジェクトだったと考えています。

今後『ChroNoiR』だけでなく、『にじさんじ』の他のユニットがアルバムをリリースする際の指標や参考にもなると思います。

A&R:
PMとほぼ一緒で、アイドルからの脱却というチャレンジができたことは大きな意義だったと思っています。

良い意味で期待を裏切り続けて、アーティストとして成長し続ける。そんなトライができたのが『Wonder Wander World』の意義だと思います。


叶マネージャー:
前作の『UP 2 YOU』は、これまでの活動の延長線上における集大成でした。

その観点で言えば、『Wonder Wander World』は今まで本人たちが向き合ったことのないような楽曲にも挑戦できたので、これから新たな世界に踏み出す一歩のような意義があると言えるかと思います。

叶のメイン活動は生配信になりますので、現時点で音楽が活動のメインになることはないと個人的に考えています。ただ、今回は音楽と真正面から向き合って、全ての楽曲をイチから作り上げることができました。

このことが、叶にも葛葉にも改めて歌を歌うことの楽しさややりがいにも繋がったと確信しています。

葛葉マネージャー:
今回のアルバムは「こういうことをしたら、ファンはどう思うだろう?」という観点が強いと思います。叶・葛葉にも新しい表現の扉が開けたと思いますし、ファンの方にも「『ChroNoiR』ってこういうこともできるんだ」と思ってもらえるかなと。

実は叶も葛葉も、歌に対する自己肯定感が低いところがあるんですよね。

叶マネージャー:
そうですね。ただマネージャーとしてはそんな風には全然思っていなくて。

葛葉マネージャー:
「もっと自信もってほしい」なんてマネージャー同士でもいつも話してますよね。そんな中、今回の『Wonder Wander World』ができたので、「ほら、やっぱり良いアルバムができたじゃん」と逆に後押しできるような作品になったのはマネージャー的にも意義があったと思います。

若い人たちに対し、一番新鮮なエンタメを届けられるというやりがい

ーー今回『Wonder Wander World』の制作に携わったわけですが、ANYCOLORの働きやすさはどうでしょうか?
A&R:
自分が感じている「やりたい」が叶えられる職場環境だと思います。柔軟性に富んでいる社員も多いので、基本的に手を挙げれば任せてもらえるのは働きやすいポイントです。

PM:
アルバム制作の中でも感じましたが、部署を跨いで協業するというのが非常にスムーズです。また、前例がないというだけでNGとなることもなく、大きい規模のプロジェクトでも意思と理由さえあれば挑戦させてもらえる環境です。

葛葉マネージャー:
『くろのわーるがなんかやる』でスケジュールが出ていますので、よければご覧ください。


というのは冗談で、自分はマネージャーという仕事を前職からしてきているのですが、今が最も働きやすいと感じています。

マネージャーといっても会社員なので、仕事がない時は休んでいます。自分が休みの時は他のマネージャーが助けてくれるなど部署全体でサポートし合う関係性ができていますので、全く休めないといったことはまずありません。

この点は芸能事務所などのマネージャーからすると結構驚くポイントだと思います。

叶マネージャー:
タレントマネージャーという仕事は、ライバーがやりたいことをANYCOLORに繋げ、実現していく仕事です。そのため、会社の縦割りが厳しいとそもそも働くことができません。

ANYCOLORには様々な部署がありますが、あくまでも役割の違いという程度であり、誰かが悩んでいれば知見がある人が部署の垣根を超えて自然と相談に乗ってくれます。仕事のやりにくさを会社に対して感じることは他の皆さんと同じくありません。

ーーANYCOLORで働くやりがいとしてはどういったものがありますか?
PM:
若い人たちに対して、最も新鮮なVTuberというエンタメが届けられるのがやりがいです。勢いのある業界ですし、新しいエンタメの形に興味を持ってくれる会社と一緒に仕事ができるのも良い経験になっていると思います。

自分がプロジェクトをこなせばこなすほど、世の中によりよいものを届けられるとも感じられるため、転職してきて良かったと素直に思います。

A&R:
前職ではレーベルに勤め、音楽でどうビジネスをするかを考えて楽曲制作することがほとんどでした。

今はANYCOLORの中で楽曲制作に携わっていくに当たり、「ただ売れる」ではなく「ライバーたちがどう輝くか」を念頭に置くようになったのは、自分にとっての大きな変化だと思います。

加えて、音楽を作るということそのものの楽しさややりがいに全力を出せているのは、そのまま働くやりがいになっているかと感じています。

葛葉マネージャー:
自分は葛葉のことを純粋に面白いライバーだと感じています。配信もそうですし、歌の表現の幅広さやボイスの多彩さもそうです。誰が見ても面白いと思えるような葛葉を担当できていること自体が大きなやりがいです。

また、葛葉は「どうしたらファンが喜ぶか」を軸にいろんなことを考えるライバーなので活動内容について客観的な意見を求められることも多いです。自分が提案したものが葛葉に納得してもらえた時もやりがいを感じます。
さらにそれがファンの方の良い反応に繋がった時は、「葛葉、良いですよね?」なんて思ったりもします(笑)

叶マネージャー:
楽器の商品企画職から現在のタレントマネージャーの仕事に転職してきているので、日々新鮮な気持ちで働けているというだけでもやりがいを感じます。

仕事は単調に感じると働き続けるのが苦しくなってきますが、そうした感情がANYCOLORに入社してからは全くありません。

叶のマネージャーという観点でいうなら、彼がやりたいと思っている無数のアイデアをどうすれば実現できるのか。やり方そのものを一緒に考えるように心がけています。

叶のやりたいことはジャンルが幅広いので、私もそれに応えられるよう必死に勉強をしています。その結果として配信や番組、楽曲という形で世に出ていくことは、自身の成長も感じますし、何より叶にもファンの方にも喜んでもらえるという点でやりがいしか感じません。

他の会社だったらこのような経験はできないと思いますし、興味がある方はぜひANYCOLORへの扉を開いてみてください。

ーー『にじさんじ』の人気ユニット『ChroNoiR』。彼らの出した『Wonder Wander World』はまさに二人の新たな世界を感じさせるようなアルバムとなっている。

著名アーティストが楽曲提供をしているこのアルバムは、『ChroNoiR』ファンはもちろんのこと、『にじさんじ』を知らない方にも楽しんでもらえるはずだ。

また、今回『Wonder Wander World』を制作した『ChroNoiR』チームの属する部署では、『にじさんじ』の更なる発展のために求人を積極募集中だ。

『にじさんじ』と自分のキャリアの新たな扉を開きたい方は、ぜひこのチャンスを逃さないでいただきたい。きっと新たな世界を垣間見ることができるだろう。

※情報は取材当時のものです
※取材・執筆:中嶋 駿弥

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